電子機器には寿命があります

定期点検の確実な実施および計画的なオーバーホールの実施をお勧めします。

可変速ドライブ装置には多くの消耗部品が使用されています。
今正常に動作していても部品は消耗している可能性があります。
代表的な部品と交換推奨時期を下表に示します。
定期的に交換されることを推奨します。
なお、この交換推奨時期は、部品の寿命を保証しているものではありません。

■主な部品の交換推奨時期
部品名称 交換推奨時期 劣化原因と交換の目安 不具合事例
 アルミ電解
 コンデンサ
7〜10年  リプル電流および周囲温度によって寿命に差異が
 あります。電解液が漏れたときはすぐに交換が
 必要です。防爆弁の封止ゴムの劣化が電解液もれ
 の要因となります。
 容量低下
  ↓
 電圧リプル大
  ↓
 制御動作不安定
 その他の
 コンデンサ
 (フイルム
  ・オイルなど)
12年  オイルコンデンサの変形・変色および絶縁油が
 漏れている場合は、至急交換が必要です。
 冷却ファン
 (ベアリング)
2〜3年  使用環境温度40℃で平均グリース寿命は22,000
 時間です。したがって連続運転20,000時間、または
 間欠運転3年としています。
 塵埃の多い環境では、塵埃付着による回転不具合
 も発生します。
 グリース劣化
  ↓
 ファン停止
  ↓
 機器加熱
 サイリスタ
 ダイオード
 トランジスタ
 プリント基板
15年  一般の半導体素子を用いた電子部品は、使用条件
 および周囲条件により大きく差があります。
 特に高温で塵埃の多い場所では、絶縁不良による
 障害もあり早めに交換が必要です。
 フォトカプラなどは経年劣化による伝達特性劣化も
 発生します。
 ケース汚損
  ↓
 G-K電極短絡
  ↓
 サイリスタ・
 ヒューズ破損
 電磁接触器
 補助リレー
7年  常時励磁の場合のコイル寿命(接点)は、
 電気的:200万回、機械的:1,000万回が摩耗の
 目安です。
  
 リアクトル
 トランス
20年  巻線の加熱による絶縁物の変質劣化が生じた
 場合は、交換が必要です。
  
 半導体保護
 ヒューズ
10〜15年  ラピッドヒューズなどの信頼性を維持する為には、
 10年くらいの目安で交換をお勧めします。
  
 コネクタ 15年  嵌合力低下による接触不良が発生します。   
■交換推奨部品の一例
コンデンサ
電磁接触器
プリント基板
冷却ファン
■トラブル事例  メンテナンスを怠ると下のような事故に繋がります!!
コンデンサ破損
プリント基板焼損
保守・点検